第11回 シャレオ古本まつり

 広島市の地下街シャレオで古本まつりが行われた。11回目だそうである。これはつまり古書市で、複数の書店(今回は6店舗)が、会場に古本を持ち込んで販売する形式を取っている。面積はそこそこ広く、ローソン2つ弱くらい(イメージ)。

◎古本まつり
 午後4時前に会場へ着いたが、かなりの熱気。ビジネスマンを筆頭に老若男女があちこちで本を選んだり、買ったりしている。あまり古本好きでない人も、町の真ん中という立地のせいか、多く立ち寄っている様子である。とりあえず漫画コーナーへと急ぐ。

 確かに、「エビフライ最後に食べる派」として、好きな漫画コーナーを最後に見たい、という気持ちはある。しかし古書市ではその時間が命とりである。皆さんはウサギとカメという話を知っておいでだろうか。知らない方は、ちょっとまずいんじゃないだろうか。とにもかくにも、多くの人が集まる古書市では、時間差で目当ての本を買われてしまうこともある。だからこそ、最初に目当てのジャンルをチェックすることが大切なんですね(予備校口調)。


◎漫画コーナー
 今回はメインが3ワゴンほどの量。その他、別の棚にちらほら、という感じ。前回である第10回と同程度だと思う。第9回だったか8回だったか、いつか多いときがあって、それから減少し、以後その規模が維持されている(ような気がする)。

 内容は、貸本漫画、子供向け書籍(ジュニアチャンピオンコース等)が目立った。新書版はそこそこ。

「ドロロンえん魔くん」 1巻 (CM) 300円 被ったが、持っているのはカバー欠だから良し。と思ったが、カバーがあった(ボケが始まっている)。
「ぼくのとうちゃん」 全1巻 (HC) 800円 あすなひろし作品。ホームコミックス。
「世界びっくり情報」 600円 ジュニアチャンピオンコースの1冊。

◎その他コーナー
 漫画の次、いきなり「その他」とまとめてしまった。残念だが、漫画以外の古書についてはいろいろ書ける知識がないのでしょうがない。気になったところだけ、いくつか挙げてみる。

「アイドル系雑誌」
 プレイボーイとかGOROとか、あの辺が結構集まっていた。横にいたおじさん(40代)が、ガサガサと漁っていたのが興味深い。あれは未来の私かしら(謎)。手慣れた手つきという感じである。

「映画パンフレット」
 邦画で「時をかける少女」(500円)があったので選ぶ。あとは宇宙戦艦ヤマトものがいくつか。洋画は名作、珍作含めて豊富な品揃え。

「ジャニーズグッズ」
 何回か前から増殖しているコーナー。写真やうちわがチラホラ。女子高生や女子中学生など、ヤングなギャルがコーナーにたむろして、賑わいを見せている。ジャニーズショップがある大都市に比べ、そういうもののない広島ではレアな機会なのかもしれない。ところで「ジャニーズショップ」というやつ、家族について行ったことがあるが、すごかった。壁一面に溢れるジャニーズの写真。修学旅行のあとの写真販売が常時行われている感じである。何十枚も買っている人もざらで、世界の広さが伝わる。


◎終わり
 その他、「日本の子ども60年」を追加して会場を離れた。帰り際も古本市にはひっきりなしに人が訪れている。地下街の広場に集まる人々と古本。ドラマである。

 さて最期に、見かけたある男性を紹介して終わりたい。

男「ブツブツ……」
私「(なに言ってるんだ……?)」
男性、本を手に取ったり、眺めたりする。
男「これ持っとる…これも持っとる…これも持っとる……」
私「……」

[前] [次] [古書コラム] [トップページに戻る]
inserted by FC2 system