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2月の春日記 2015年02月01日(日) 顔を洗っていると家族の声が聞こえます。 「誰」「この人らよ」。私が目の見えない状況というのを家族は知らないのです。「だから、誰」「バンドバンド」「だーかーら」「え、このサングラスの人じゃて」「あー今見えんのんじゃけど」「ああ、それで」「で、誰」「アルフィー」。アルフィー。 しかしサングラスの人、というのはどうなのか。 2015年02月02日(月) 「小さな幸せ」論もすっかり定着しています。「空を見上げると美しい青空」「道ばたの可憐な花」「子供の何気ない一言」。他人にはどうでも良かったりもしますが、自分が幸せになれるのなら、それも悪くない、と思います。 私のその一つが「似ている兄弟」。ニュースの「帰省シーズン始まる」などのとき、インタビューに答える兄弟がよく似ていると、なんだか妙に嬉しくなります。しかし試しに家族に聞くと「なにそれ」ということで、まったく理解されませんでした。 パソコンも「似ている京大」と変換し、理解を示さないのです。 2015年02月03日(火) 公園で目を疑うことには猫が三匹いるのです。いつからここはそんな猫スポットに。三匹は茶、黒、灰色で植え込みにたたずんでいます。 それと、近寄ると逃げられる、というのもあります。歩き方が怪しいのかもしれません。まあそういうわけで、遠くから写真を撮るくらいでした。が、そのためズームを多用することになり、ピンぼけばかりが。 あと、遠くから写真を撮っているさまは見るからに「猫怖い人」でした。 2015年02月04日(水) 昨日は節分で、スーパーの総菜コーナーは恵方巻に埋め尽くされていた、と言っても過言でない様相を呈していました。パック詰めされた恵方巻がずらりと並ぶ光景。 しかしながら、こんなに恵方巻があって売れるのでしょうか。いくら季節ものとは言え、日持ちもしませんし、売り切れるのか少し心配です。 壮観に並んだ恵方巻は一つ、また一つとそれぞれのかごの中へ収まっていきます。昔映画で見た戦艦の主砲に砲弾を入れゆくさま、あれのようです。強い熱気を感じつつ、豆乳を買いました。 2015年02月05日(木) 「ためしてガッテン」が特集「クラットしたら」で、よく立ちくらむ私に最適なのでした。で、見ていると、立ちくらみは「ガンの前兆かも」「突然死するかも」と恐ろしいことになっています。 幸い、そういう大病は大腸に異変があったり脈拍がおかしかったりする人が対象らしく、そうでない私は大丈夫だったのですけれど。 が、そこは「ためしてガッテン」の底力。最後に出てきた「失神性立ちくらみ」がドンピシャでした。症状や年齢ともおおかた合致。ちなみにわりと簡単に治るみたいです。 長期休暇は遠い。遠くていいじゃん、て感じですが。 2015年02月06日(金) 「危険」と書かれた黄色のテープが、道の棒に巻かれています。普段は鎖をつないでおくのに使うあの棒ですが、どうして危険テープが巻かれているのでしょう。 「テープを張っておかないと、入ってくるんだよね」「なにがですか」と僕は聞いたが、老人は笑うだけだった。不思議な話もあるものだ。こんな団地の、こんな家に危険テープだなんて。 怖いです。それは危険テープも巻かれてしまいます。今日も通り道なのでそこを歩かなければいけませんが、どうなってしまうのか。ぎゃー。 2015年02月07日(土) 絵手紙が多々展示されています。「成人」「中高生」「小学生」の三部に分かれてい、成人はお年寄りが趣味で書いたらしいもの、他の二部は学校の授業か宿題で書いた、という雰囲気でした。 暇なこと山のごとしだったので、そんな絵手紙を一枚ずつ見ていくことにし、観察していると次第に自分の好みの傾向も見えてきます。特に「適当タイプ」がいいのです。 ここで言う「適当タイプ」とは、不良や無気力な人たちが「とりあえず描いとけ」と先生に言われたので仕方なく、やるだけやりましたよーと描いたもの。文字が九割だったり、二色くらいしか使っていなかったり、そういう適当さ、雑な様子に心を掴まれます。 あんまり見ていたら、山のような暇が消え、むしろ忙しくなりました。 2015年02月08日(日) スーパーのスイーツコーナーにゴーヤの姿。ゴーヤかあ、と隣のロールケーキへ目を移しましたが、ゴーヤ。スイーツという言葉自体に反旗を翻しています。 この原因には、ゴーヤが歩いてきた説、誰かがスイーツコーナーでゴーヤを買うのをやめた説、の二つが考えられ、おそらく後者です。スイーツコーナーは野菜コーナーと似た冷蔵機械が置かれているので、少しはゴーヤを慮ったのかもしれません。 さて、このままゴーヤを放置しておいても致し方ないので、野菜コーナーまで返しに行きました。スーパーの通路をゴーヤ一つ持って歩く私。 人生は長く、ゴーヤは短いのでした。 2015年02月09日(月) 図書館で借りたDVDを見ていると盤面に傷。そのせいか映像が止まるうえ、急に十分進んでいたりするのです。さっきまでお医者さんと話していたのが電話をかける女性へ。 しばらくなんとかしようと、スロー再生、巻き戻し、早送りを駆使したものの、状況が好転することはまったくなく、むしろ空しさが溜まって私は捨て鉢となったのでした。 DVDを取りだし、ケースへ収めてその辺に置くとすぐさま上着を羽織って街へ出ます。今度はレンタルビデオ店に赴き、同じDVDを探し、即レンタル。こちらはめでたく再生終了。 そういうわけで、私の家には同じDVDが二枚あるのです。 2015年02月10日(火) 時間が余ったのでブックオフへ寄りました。 まず少年漫画ですが、立ち読み男たちが屈強に行く手を阻んでいたので、やめました。仕方なく青年漫画に移動し、面白そうなものを二つ手に取ると、どちらも高価商品。返却。 こうなると調子の上がるもので、別の店にも寄り、こちらでも買いものをして、ふと気がつくと、二週間の朝食代がありません。不思議なことも、て。えー。 2015年02月11日(水) 看板に「イタリアン料理」とあり、なんだか気になりました。もちろん「イタリアン」=「イタリア人の」「イタリア風の」なのですが、「イタリア料理」の意で使うことも多く、そのため、「イタリア料理料理」のように思えるのでした。 素直に「イタリア料理」や「イタリアン」では駄目だったのかな、と感じつつ、店の横を歩くと、その壁に二つ目の看板を発見。 「イタリアン食堂」 食堂。「イタリアン」表記だけ一貫していますが、かたや料理、かたや食堂になっています。この正体は一体ン。 2015年02月12日(木) NHK教育の、Let's天才てれびくんで「茶の間戦士を慰労せよ」という企画をやっていました。 茶の間戦士とは「番組データ放送を利用したゲームの参加者」のことで、出演者である「てれび戦士」に相当するネーミングだと思われます。 で、彼等を見たお兄さんは「こういう年齢の見るべき番組なのか」とか言っていました。もっと早く気づいてほしかったです。 また、登場した茶の間戦士たちのゲーム上のレベル、経験値も表示されたのですが、大抵お兄さんが勝っていました。慰労される前に勤労だな、という話です。 2015年02月13日(金) 背後から足音。すわ妖怪か、と腕時計を探しましたが家でした。振り返ると少年。 彼のたったと駆ける音だったわけです。なおも走って、私を抜き去ります。いったいなにをやっているのでしょう。脱獄か。 ははーん。分かりました。つまり少年はなんらかの理由で母親から逃げている。けれど距離が開きすぎ、姿が見えなくなると不安になって立ち止まる。母親が見えれば、安心してまた逃げる。 子供は単純だな、と腕時計のない手を組んで考えました。 2015年02月14日(土) お客様の声に店員の接客が悪い、という指摘があり、こんなかたちで終わっていました。 「声」では「最悪なキブンです!」「教育がなってない!」と読んでいるこちらも一緒に不満にさせられるテンションも多いのですが、これは一味違います。「ムカムカ」。 「ムカムカ」には「怒っちゃうぞ」感というか頬を膨らませてげんこつ、という感じが漂います。あまり真剣ではないのです。兄の敵を討つため、辿りついた相手に向かい「俺は二十年間、ムカムカしてきた」。 もっと他にないのか。思わせられます。 2015年02月15日(日) ▽サイトのリニューアル準備や、その他、充電のためしばらく休止いたします。 |
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